直流電流計の原理



最大1mAまで測定可能な可動コイル型のメータです。
内部抵抗rは100Ωです。
このメータを使って電流10mA,100mA,、1000mA(1A)・・・と1mAより多くの電流を計ろうとすれば、メータを壊してしまいます。

電流1mAより多くの電流を計りたい場合、図のように並列にバイパス抵抗Rを入れます。
(分流器(シャント)といいます。)
10mAまで計りたい時には、メータに1mA以上電流が流れないように、バイパス抵抗の抵抗値を小さくします。
そして、メータに流れる電流が常に全体の電流の1/10になるようにバイパス抵抗の値を決めます。
すると、常にメータには全体の電流の1/10がが流れているので、メータの目盛を10倍すれば、全体の電流を知る事が出来ます。
同じように、メータに流れる電流の割合を全体の電流の1/100、1/1000となるようにバイパス抵抗を決めれば、100倍(100mA)、1000倍(1A)の電流を計る事が出来ます。
10mAまで計れる電流計

メータには1mA(0.001A)までしか流せないので、
バイパス抵抗Rには、
10mA-1mA=9mA(0.009A)
流す事になります。
バイパス抵抗は、並列接続ですので、同じ電圧がかかります。
V=i ・r=Ir・R
 =0.001・100=0.009・R
R≒11.1(Ω)
100mAまで計れる電流計

メータには1mA(0.001A)までしか流せないので、
バイパス抵抗Rには、
100mA-1mA=99mA(0.099A)
流す事になります。
バイパス抵抗は、並列接続ですので、同じ電圧がかかります。
V=i ・r=Ir・R
 =0.001・100=0.099・R
R≒1.01(Ω)
1000mAまで計れる電流計

メータには1mA(0.001A)までしか流せないので、
バイパス抵抗Rには、
1000mA-1mA=999mA(0.999A)
流す事になります。
バイパス抵抗は、並列接続ですので、同じ電圧がかかります。
V=i ・r=Ir・R
 =0.001・100=0.999・R
R≒0.1(Ω)